実は歴史が深い「男性看護師」

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最近、家族の入院とともに病院に行くことが増えました。
ほぼ、毎日病院に行くので、勤務していたのと同じ頻度で行っているように感じます。
そこで、一番目に付くのは「なんて男性看護師さんが多いのだろう」ということです。
私自身が働いていた病院は、救命救急には男性看護師が4~5人はいましたが、一般病棟、手術室にも男性看護師はパラパラといた程度でした。
最近増えてきたなぁーと感じる男性看護師についての歴史や背景を語ってみようと思います。

もともと看護師は男性だった?

 実際的に男性看護師さんがいるのは病棟の中に緊張感が生まれるようで私には好感触です。
まぁ、好き嫌いで感じているのではないのですが、もともとの看護師の歴史から言えば、クリミアの天使「ナイチンゲール」前は男性看護師がその役割を担っていのです。
キリスト教の修道士が行っていた役割です。
その後、クリミア戦争にてナイチンゲールが有名になり、この時に連れていた看護師が女性だけだったのも大きなことでした。
しかも「優れた看護師は優れた女性」とまでナイチンゲールに言われたら「看護師=女性のイメージ」は定着してしまってもおかしくはないです。

戦争の世では当たり前かもしれないです。
体の大きさ、体力の差、方向感覚、三次元的空間の認識力が男性の方が優れていること。これらからも男性は戦場にて国を守るという働きに出て、社会的立場を守る。
残った女性は家庭を守る、残って国を守るという母の役割を行ってきました。この母の役割を担える女性が戦場にて自分の役割を果たそうとする人が出てくるのは普通のことだったのかもしれません。
これは今の世でも同じで、男性は社会を動かし、女性は世の中を動かしていると言えるでしょう。

しかし、看護師=女性というのは、ナイチンゲールが言ったからということではなくて、ナイチンゲールが宗教と看護を切り離したことが女性看護師のイメージを強めたとも言えると思います。
修道士が看護を継続することにならなくなりました。

修道士の看護の始まりは、キリスト教の博愛主義から始まったもので、組織化されたのは十字軍の負傷兵を受け入れるための修道士看護団が記録に残されています。騎士団の看護団もあるようです。
宗教的な犠牲的な精神から動機づけられた役割でしたが、修道士と修道女の割合が同じぐらいになっていた時に、修道女の方が「家事の役割を担うのに適しているから」という事で修道女に役割が移譲していったのです。

ナイチンゲールはクリスチャンですが、様々な宗教を学び、看護について影響はあるやもしれませんが、個人としての宗教観であり看護感とは切り離しています。
現在の日本にキリスト教の病院は数多くありますが、仏教に重きを置いている病院は見かけません。
当たり前といえば当たり前かもしれません。キリスト教は一神教でありキリストへの助けを請うものであり、仏教は仏に近づくというものです。仏に近づくなんて「死」を意識することになるので病院の方針には適さないものでしょう。

 少し話がそれました。

男性看護師についてですが、私が「現場に緊張感が生まれる」というのは男性看護師が男性の役割としての「社会を動かす」役割であるからです。
男性看護師は結婚したからといって職場を辞めることがありません。今は「イクメン」などといって、子育てに参加してくれる男性がいたり、育児休暇を取る男性も取っています。男女の役割としては女性の役割と言われていたものを担ってくれていますが、男性の目の前には社会を動かしていくことがあるのでないでしょうか?
そのように見ているから、私には緊張感が見える気がするし、男性看護師にはその緊張感を求めています。

これは私見ですね。

日本は長く終身雇用制度をとっており、現在はリストラや就職難があり、何事もなく就職から定年退職まで働き続けることができる職場は少ないはずです。しかし、看護師の世界は定期昇給もあり、退職を言い出さなければ職を失うことはほぼ無く、病院の規模縮小や、医療事故などを起こさない限り職を失うことはないです。
仮に退職したとしても看護師免許を失っていなければ就職先は見つかるのが現状です。
更に、2025年問題があり、75歳以上の高齢者が増え続けることを考えれば看護師の需要が追いつくことはないかと考えられます。
このような社会背景から、社会人経験者から看護師になる人が増えているのもあるのですが、それは女性だけではありません。
実際に男性看護師の割合も10年前から比べると、現場の男性看護師の割合は倍以上になっています。一般病棟に男性看護師の増えるのも当たり前です。

このような状況を考えると、男性は初めからの「仕事」としての看護師を選んで資格を取得しているため辞めることも少ないのです。経験上で見ていると「この先に何を目指しているのか?」ということを女性看護師よりも具体的に考えていることが多いです。だからこそ、緊張感を持ってみることができるのでしょう。

男性看護師の悩み

さて、ここからは男性看護師の悩みになりやすいことなどを話していきます。

まずは、患者さん自身が「看護師=女性」のイメージを持っているために避けられる対象になりやすい。ということです。
実際に男性看護師が就職し、チームに入ってきた時に何度か患者さんに言われたことがあります。
女性患者の清拭などを調整していても、男性看護師には自分の本心を伝えられない。という女性患者はいました。その方の育ってきた時代背景にも影響を受けるのでしょう。
男性患者でも「男性看護師さんじゃ味気ない」という方もいらっしゃいました。
(内心は、味気ないってなんじゃい!!)と思ったりしましたが、丁寧に説明すれば協力を得られます。
看護師という職業であるからこそ、時代の背景が有り男性には不利に運ぶことが多いのです。だからこそ、男性で看護師を選ぶ際にはかなりの決心が必要になると思います。

そして、男性看護師がチームにいる女性看護師は、自分が女性であるからこそ無条件に患者さんに受け入れられていることを忘れずに男性看護師のサポートをすることも必要です。
力仕事ばかりに男性看護師を利用するのでなく、男性看護師さえも働きやすい場を作ることが出来るのが女性看護師です。男勝りの女性看護師もいると思いますがチームの仲間は敵ではありませんよ。

そして、次に悩みになりやすいのは「やりたい診療科」につけない可能性もある。ということです。
男性看護師が多い職場は「精神科」「救急救命」「ICU系」「手術室」なのは事実でしょう。
しかし、一般病棟への男性看護師の進出は飛躍的なもので、外科系、内科系とも限らずに増えています。
小児科の男性看護師もいらっしゃいます。
しかし、いくら生命に関わる仕事だから「生」に関わりたいと思っての産婦人科には男性看護師は入れないかと思われます。これは産婦人科自体が昔から女性の世界だからです。出産するときに産婦人科医が男性でも受け入れられても、男性看護師は妊婦、産婦は受け入れにくいのでないでしょうか、、、、
まぁ、産婦人科を希望する男性看護師にもあったことはないですが、病院の組織によっては男性看護師が就職する先を決めている場合もあります。

一般的な企業社会と同じように、「何がしたいのか」を大事に考えて職業を選ぶのは必要でしょう。これは性別に関係ない話です。
それから、「力仕事を任されることが多い」ことは認識しておかないと疲労感ばかり貯まります。
チーム内に男性看護師がいると、力仕事を任せられることが多いです。仕方ありません、男性の方が体力的には強いと女性は考えていますから、、、、何とも勝手なことかもしれません。
しかし、看護とは肉体労働でもあります。介護ほどの肉体労働ではないかもしれませんが、人を一人抱えるというのは大変な労力です。
逆を言うと、力仕事には男性看護師の方が患者さんも安心して体を任せることがあります。

最後に、、、、

男性看護師なろうとする方ですから、女性に対しての考え方は柔軟だと思われますが「勝ち負け」を考えようとすると自分が辛くなります。
大半の先輩は女性看護師になるでしょうから、職場に入ってからの指導は女性から受けます。男性の仲間からは考えられない女性的な思考や行動を目の当たりにするはずです。
これを乗り越えていく必要があります。

何人かの男性看護師さんとの出会いで、何故看護師になろうと思ったのか?をお聞きすると、男性・女性に関係なく「家族の病気で看護に触れて成りたいと思った」「これからの社会に必要な仕事だと思って志した」「人のためになりたいと思った」など伺うことができ、職業選択の理由は男性・女性にかわりないと思っています。
数さえ増えていけば「看護師=女性」と考える世の中は変わっていくはずです。そして、男性看護師だからこその「看護」が確立していくことでしょう。看護師=女性というイメージがなくなっていく日が来ると思われます。
女性だから看護師に適している。ということでなくて、患者さんが必要としている人を看護師にする。という考え方になっていくことを考えることが必要でしょう。

これからの時代、看護師の役割は大きく広がっていきます。まずは2015年10月からの「特定行為に関わる看護師」ということが始まります。医師の業務範疇を担っていくことになるのですが、これは介護の世界での看護の世界を広げることでしょう。

そのように考えると、男性看護師が増えていくことを期待しています。

鈴本 鈴

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鈴本 鈴
准看護師資格取得後、大学附属看護学校へ進学。 都内大学病院へ就職する。 25年勤務していく中で、手術室、ICU、救命救急、脳外科、消化器外科、呼吸器外科、心臓血管外科、歯科口腔外科の診療科を経験。 勤務していく中で「働く看護師の精神的ケア」が必要と感じ、心理相談員の資格取得。 現場看護を行いながら、院内教育への参画。企画・実施・評価に携わり、看護研究での研修講師を担当する。 現場での看護師の教育に関わる中で、看護師同士の人間関係に悩み退職をしていく仲間達を支えていく中で院内からのアプローチには限界があると、実際の体験から学び、院外からのアプローチをするために退職。 現場の看護師が人間関係に悩むことなく、自分自身を持ち、軸を立てながら看護師を続けていけるための「生きやすさ」を見つけていくためのセミナーや志塾などの開設をしている。
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